『脳細胞は甦る』:三石巌

ボケてなんかいられませんよ。それどころかあきらめが悪く、まだ頭を良くしたいと思っていますから。
タイトルは“脳細胞は甦る”, “ボケ、老化を防ぐ「脳の健康法」”, そして、目次とまえがきを読んだら当然その先を読んでみたくなる。
「まえがき」の冒頭です。
私がこの本で述べようとしていることは栄養による脳の健康管理、すなわち、じょうぶで長持ちし、よく働く脳を作るための具体的な方法である。「栄養で頭がよくなる」と言うと、そんなバカなと思う人がいるかもしれない。だが、失礼ながらその人は、古い栄養学しか知らない人ということになる。従来の学はたんなる経験的羅列であって、科学ではない。だから、「脳の栄養学」など、そもそも考えようもないのだ。私の分子栄養学は、その名の示すとおり、分子生物学に基づいた論理的な栄養学である。——
科学的に考察した脳の栄養学
三石巌は物理学者です。人間の体は物質分子の集合体、ひとつの「物理化学反応体系」で、物理化学の法則に従った存在であると、科学的に考察した「分子栄養学」を提唱している。論理に仮定はあるが、医者が書く文字が大きい健康書とは違い、物理学者として熟考して提唱している論理と思える。
体の健康、体の栄養は考えるが、脳の健康、脳の栄養については考えたことはない。しかし、脳はほかの器官よりも大量のエネルギーを消費している。たしかに、考えたり、記憶したり、思い出したり、そして悩んだりすることはエネルギーが必要なわけである。そのエネルギーのもとは栄養である。頭の良し悪し、老化のスピードを遅くできるのも栄養しだいと言える。
人には個体差がある。ビタミンは足りていない
人には個体差があって、ある同量の栄養素を摂ってもある人には足りて、ある人には不足している場合がある。特に、体内で一番消費されて、重要役割をしているビタミンCは、足りていないと思って摂取した方が良いと述べている。ストレスがあればビタミンCの消費は10倍にもなるそうだ。
老化もボケの元凶は活性酸素
起こりぽい人は早くボケる
他のすべての器官と同様に、脳のエネルギーはミトコンドリアで生産される、つまり同様に活性酸素が生じることになる。この活性酸素が脳の老化、ボケ、アルツハイマーなどの要因になっている。脳は旧皮質(生命脳)、古皮質(情動脳)、新皮質(知性脳)があり、新皮質(知性脳)は効率が良く省エネで比較的活性酸素の発生量は少ない。一方古い脳は効率が悪く大きなエネルギーを消費する。特に問題なのは古皮質(情動脳)で、短気だったり、精神的ストレスで大量の活性酸素を発生させることになる。怒りっぽい人はボケやすいことになる。この時に大量に要求されるのがビタミンCなどのスカベンジャーである。
脳を鍛えるためのヒント
脳の記憶のメカニズムについて仮定している。少し専門的な説明になっているが、ニューロンを活性状態を維持し、いかに脳を鍛えるかのヒントがある。
大目次
第1章 脳力を高める栄養学
第2章 脳の活力は”母親”しだい
第3章 どうすれば記憶力は高まるか
第4章 脳細胞こそ、もっとも長寿な存在