
友達の鍼灸院の本棚に『皮膚は考える』という本があった。東洋医学の本ではない。
冒頭を読んでみた。面白そうなので借りてきて喫茶店で読んでいる。
皮膚のことを知ることができる。アトピー性皮膚炎の方には治療のヒントが見えるかもしれない。女性の方は化粧品選びのヒントになるかもしれない。そして、皮膚の潜在能力を自覚できる人もいるかもしれない。
『皮膚は考える』:傳田光洋
著者の傳田光洋は物理化学者です。京都大学の工業化学、分子工学を専攻した科学者で、資生堂ライフサイエンスセンター主幹研究員です。概して物理科学者が書いた医学関連書は面白い。
科学書なので専門外の難しい用語が出てきますが、実験に基づき論理的な説明がされている。皮膚は我々が思っている以上の機能と能力があり、まだ証明されていない未知の能力もあるようです。
本の最初に、皮膚の一番大事なバリア機能について書いています。角質について興味深いことが述べられています。
環境と角層のバリア機能が変わる
環境湿度が低い場合には角層は厚くなって、バリア機能は当然高くなり、乾燥した環境に適応します。逆に高湿度環境にさらされていると、角層は薄くなりバリア機能はわずかに低くなるそうです。
私は秋田出身で、ここで思ったのは「秋田美人」です。秋田に行けば、「秋田美人」に会えるわけではありません。冬湿った雪がしんしんと降り積もる秋田の内陸部に美人が多いようです。年間を通して湿度が適当にコントロールされた環境、関係あるのでしょうかね?
皮膚は電池なっている
最近皮膚が痒いのは電池切れ?
皮膚の裏を基準にすると100ミリボルト近いマイナスの電圧を持っているそうです。薄い表皮が起こす電位としてはかなり大きな値と言えます。
この電位差の仕組みはイオンポンプと呼ばれる分子装置によっています。イオンポンプは生体のエネルギー源として有名なATPを消費しながらナトリウムイオンやカルシウムを細胞の外へ、カリウムイオンを細胞の中へ汲み出したり汲み入れたりして、その結果細胞の内外にイオン濃度ができて電位差が発生します。
アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症の皮膚には、この電位差がなくなっているそうです。つまり電池切れです。表皮内のカルシウムイオンの濃度分布が原因になっています。
そう言えば、このところ体が痒い、電池切れになっているのでしょう。つまり、イオンポンプーATMエネルギー源のミトコンドリアが弱っているのでしょうね。老化と言えばそれまでですが、どうしたらいいか考えています、
著者は資生堂の研究員ですから、皮膚表面にマイナス電圧を与えるファンデーションを開発していますよ。
本題はこれからです。詳細は本書をお読みください。
目次
- 皮膚は最も大きな臓器「外蔵」である
- 電気仕掛けの皮膚機能
- 情報伝達物質を生み出す皮膚
- 皮膚はセンサーである
- 皮膚は脳である
- 身体の健康、こころ健康も皮膚から(最後の章で「鍼灸の科学と皮膚科学」、気功についても述べています。)